長野のチベットで奇祭を訪ねる。

今回の舞台は南信州は飯田市上村・南信濃地区。

この上村と南信濃は2005年に飯田市と合併するまではそれぞれが独立した村でした。

なので、同じ飯田市といえども、なんと飯田市街から車で1時間。

ひたすら山道を突っ走ります。

途中でこんな山奥に本当に集落があるのか?

よく聞く心霊話ばりにカーナビに悪霊が取り憑いて変な道に案内されてるんじゃないか?と心配になるくらいです。

まさにチベット。

南信州自体が陸の孤島と呼ばれ、若干のチベット感は漂いますが、その中でもこの地区はずば抜けてチベット。

そんなチベットだからこそ独特のお祭りは未だに残り続けます。今回はそんなチベットに伝わる霜月祭について書きます。

神々が湯浴みにくる祭

霜月祭りは、簡単に言うと旧暦の冬至の付近に、これからまた太陽の力が強くなり、万物が生まれ変わることを祈るお祭りだそうです。

聖なる湯を神様に捧げ、そして自分たちも浴びることによって身を清めます。

神様は夜やって来るという考えから一晩中お祭りをするみたいです。

一晩もぶっ通しでお祭りをやるのでとにかく長い。

筆者は夜9時頃から深夜12時頃までお邪魔してましたが、12時すぎてようやくメインが始まったくらいでした。

とにかく長い霜月祭り

一晩中お祭りを行うのでとにかく色んなパートがあります。

集落の皆さんが湯を囲んで、なにやら唱えます。
結構暑そう…異世界感が増していきます。

次に湯たて。神主さんが神楽歌を歌いながらお湯をたてます。


コンテンツは盛りだくさん。

扇や剣も持っての舞もあります。

子供たちが笛を吹いたり、若者が「ヨーセ、ヨーセ」と叫びながら観客席にダイブします。

大学生ノリみたいで楽しい笑。

ちなみに、ここまででざっと2時間くらいはかかります汗。

時計の針が天辺を超えた頃いよいよメインがはじまります。

お面を被った舞手が登場し、煮え立ったお湯を素手で払います。

この日は今シーズン初の霜月祭りだったため、たくさんの報道関係者一斉にフラッシュが焚かれていました。

ここからこの無数の仮面をつけた舞手たちが次々と現れ、神社の中を練り歩きます。

江戸時代に遠山を領地していた遠山氏から子安様といわれる子供を抱いた女性もいます。
これがまた怖い。

私は次の日も仕事だったためこれで失礼。

とにかく謎めいたお祭りの霜月祭り。

筆者の稚拙な文章力では表現しきれないところも多いので詳しくは下記公式ホームページまで!

千と千尋の神隠しのモデルになった?

霜月祭りとは切っても切れない噂

「霜月祭りは千と千尋の神隠しのモデルになった」

『千と千尋の神隠し ロマンアルバム』上に、宮崎駿監督は霜月祭りに強い影響を受けたようだ、との記載もあります。

また、一年の穢れをおとし、生まれ変わるという霜月祭りの目的と千と千尋の神隠しの湯屋はそっくりですよね。

後、面白い説が公式ホームページに書かれていました。

こういうのがあるとワクワクしますよね!

和田系の霜月祭りでは、神を送る「ひいな降ろし」の段で、舞手が炉の5隅(西に二回)に白紙をちぎって置き、観客と「何尋?(何拾う?)」「千尋(チリ拾う)」と掛け合いながら拾う所作があります。
こうした舞を見てしまうと、「映画の主人公の名前はここから来ているのかも」なんて、夢を膨らませたくなったりします。

引用:遠山の霜月祭り より

千と千尋の神隠しのアイデアに

遠山は9つの神社で毎日のように行われています。

霜月祭りは大きく分けて2つの様式にわかれていて、それぞれの神社で違った霜月祭りが楽しめます。

スケジュールは毎年違い、ざっくりと何時ころからなにが行われるかも公式ホームページに書いてあるので、チェックしてから行くことをおすすめします!


長野県飯田市上村、南信濃周辺(Googleマップで見る)
観光情報
時期:12月初旬から中旬にかけて
料金:見学無料
営業時間:公式HP参照願います
アクセス:車でしか行けません。中央道飯田インターから車で一時間ほど。
所要時間:2時間~
公式HP:http://shimotsukimatsuri.com/